【画像・イラスト付きで紹介】スイカの育て方・栽培方法

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(使い方)

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スイカの特徴

スイカは夏の風物詩ですね。

スイカには、果糖やブトウ糖などの糖質が多く含むため夏の暑い時期の疲労回復に役立ちます。

ビタミンA、B1、B2、Cなど栄養も豊富です。

他にも美肌に効果があるとされるリコピンとカロテン、高血圧の予防に効果があるとされるカリウムも含まれております。

また、スイカにはサプリメントにもなっている「シトルリン」というスーパーアミノ酸も含まれています。

こちらは冷えやむくみを解消したり、運動パフォーマンスを向上させる効果が期待できます。

 

スイカは大きさや形、縞模様の有無、果肉の色などが多種多様です。

比較的育てやすいのは着果から収穫までの期間が短い小玉スイカですが、市販されている種でしたら育てやすく美味しい実がなるように改良されているのでお好みの種類を選んで良いと思います。

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種まきのやり方

タネまきはポットまきが良いでしょう。

直径5cm、深さ1cmくらいの穴を掘り、3~4粒をまいて土をかぶせ、手で軽く押さえます。

その後たっぷりと水やりをします。

4~5日で発芽します。

発芽後、本葉(発芽した双葉の後に出る葉)が1~2枚の時に2本に間引きし、本葉が2~3枚で1本立ち(丈夫な苗を1本だけ残すこと)にします。

本葉が4~5枚になったら定植します。

発芽までは地温を25~30℃に保ち、発芽後に育成しやすい気温は20~30℃です。

しょちお

種まきから40日前後で定植適期になります。

土作りのやり方

土壌はあまり選びませんが、水はけがよいことが条件です。

元肥のチッ素が多いとツルができすぎ(ツルボケ)て着果が悪くなるので、元肥のチッ素は控えめにします。

連作すると土壌病害のつる割病が発生しやすくなるので、4~5年の輪作をするか、接ぎ木栽培にします。

土作りのやり方はこちらの記事を参考にしてください。

スイカを植え付ける時は、通常よりも畝の高さを高くすることで、水はけをよくすることができます。

ご自身の畑の土壌性質によって畝の高さを決めるようにしましょう。

1株だけ育てる時は「鞍(くら)つき畝」という畝にします。

しょちお

鞍つき畝とは、円錐状の畝をつくり、上部を平らにならした畝です。

高畝にする時も鞍つき畝にする時も、20cm~30cmほどの高さになるように意識しましょう。

植え付けのやり方

植え付け時に黒ポリマルチホットキャップを用意します。

黒ポリマルチは保温と雑草抑えのために有効です。

ホットキャップは保温のために使用します。

晩霜のおそれがなくなったらホットキャップははずします。

定植は浅植えし、水をやります。

深植えにしてしまうと、株元の水はけが悪くなり、どろの跳ね返りによって病気にかかりやすくなります。

また、接ぎ木苗の場合、接ぎ目の部分が土に埋まってしまうと病気に強い台木以外に土が触れてしまうので意味がありません。

接ぎ木の接ぎ目の部分は埋まらないように注意し、根鉢と畝の表面が同じくらいの高さになるように植え付けましょう。

しょちお

スイカのつるは広く広がりますので株間は100cm程度、広めにとっておきましょう

管理方法

整枝

親づるは本葉6枚のころに摘芯し、子づるの生長を促します。

子づるが成長したら、生育のいい4本を残しあとは摘み取ります

子づるの生長に合わせてワラを敷き、絡みあわないように配置します。

子づるから出る孫づるは2本ほど残しあとは摘み取ります。

人工授粉

子づるには7~8節ころから雌花が5~6節おきにつきます。

着果を確実にするため、雌花が咲いたら、午前10時までに丁寧に人工受粉をしておきます。

小玉スイカの雌花は小型なので、交配作業は丁寧におこないます。

果実表面の毛を傷つけると着果しない場合もあるので注意しましょう。

作業後、人工授粉した日付をラベルに書きつけておきます。

収穫の目安になります。

摘果と玉直し

果実が野球ボール大になったころ、やや長めの形のよいものを残して、1枝1個に摘果します。

放任栽培では特に摘果の必要はありません

開花(人口交配日)から30日過ぎに、それまで日陰であった方に日が当たるように置き直します。これが玉直しです。

追肥

追肥は、つるが50cmくらい伸びたころに1回目果実が野球ボール大になったころに2回目を与えます。

それぞれつる先あたりに施して覆土をしておきます。

しょちお

1株に1握りくらいの追肥を目安にしましょう。

敷きわら

つるが伸び出したら、順次敷きわらを広げ、泥のはね返りや地温の上昇を抑えます

黒マルチをしたときも、巻きひげがからむところがないので、風でつるが吹き回されないように、軽く敷きわらをします。

病害虫対策

病害は「つる割病」に最も注意が必要です。

そのほかには、つる枯病、べと病が発生します。

  • つる割病・・・つるがしおれ、葉が黄変、やがて株全体がしおれて枯死する。
  • つる枯病・・・葉に斑点ができ、茎が褐色に変色する。
  • べと病 ・・・葉に汚れたような不規則な紋が生じ次第に大きくなる。

つる割病が発生したら、治すことができないので抜き取って処分します。

その後4年はスイカを栽培しないようにしましょう。

なお、この病害はユウガオ台木などへの接ぎ木で回避できます。

害虫はアブラムシ、ハダニによる被害が大きいので早めに防除をします。

水やりの仕方

スイカはしおれない限り水を与えなくても問題ありません

スイカは多湿を嫌うため、過剰に水やりをすると、果実の味がおちる可能性もあります。

スイカを収穫する10日ほど前になったら水やりを控え、乾燥気味に育てるようにしてください。その方が甘さのある美味しいスイカになります。

しょちお

雨が続いてしまうときは支柱とビニールシートで屋根を作ったり、トンネルを作って過湿対策をするとよいでしょう。

収穫のやり方

大玉系の収穫まで日数は開花後(人口交配後)45~50日、小玉系は35~40日が目安です。

収穫までの日数は品種で異なるので、タネ袋などで確認してください。

その他、果実のついている節の巻きひげが枯れてきたころ、果実を手のひらでたたくと鈍い音がするころなどを目安に収穫します。

保存方法

最も日持ちがするのは切らずにそのまま常温保存する方法です。

2週間~1ヶ月ほど持ちます

冷蔵庫で保存する方もいますが、10度以下の場所に置いていると、徐々に甘みが減っていきます

エアコンの効いた部屋や冷暗所など、できるだけ涼しい場所に置いておくと良いと思います。

カットして冷凍保存する方法もあります。

冷凍したスイカは凍ったままシャーベットのように食べたり、ミキサーに入れてジュースにするのがおすすめです。

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